こんにちは、城戸彩音です。
今週（2025年7月22日～26日）は、為替相場にとっていくつかの重要なテーマが重なった一週間でした。
FRBの利下げ観測に対する見直し、ロシア中銀の大胆な利下げ、欧州中央銀行（ECB）の慎重な姿勢など、為替市場は政治・経済の複雑な動きに敏感に反応しました。
今回は、ロイターの記事を中心に、今週の注目ニュースと相場への影響を整理しながら、私なりの視点とアドバイスをお届けします。
ドル高再開、FRBは利下げを急がず：米経済の底堅さと関税不安の後退
まずは最も注目されたのが、米ドルの上昇です。
【引用要約｜ロイター】
ニューヨーク外為市場では、米経済指標が堅調なことを背景に、FRBは利下げを急がないとの見方が広がり、ドルが主要通貨に対して上昇。さらに、トランプ政権による関税交渉の不透明感が和らいだこともドル高に寄与。
私自身も今週のドル円の動きには特に注目していました。
一時は145円台まで押す場面もありましたが、米国経済の底堅さが再確認されたことでドル円は147円台後半へと回復。
FX初心者の方に向けて補足すると、利下げ＝通貨安になりやすいのが基本です。
金利が下がるとその通貨を持っていても利回り（利子収入）が減るため、資金が逃げやすくなるのですね。
今回は「利下げを急がない」という観測が広がったことで、逆にドルが買い戻されたというわけです。
私は週初めに147.10円で小さなロングポジションを取っていたのですが、トレンド回復を感じたため、週後半にはもう一段上を目指す動きに期待してポジションを増やしました。
ただ、FRBに対するトランプ大統領の利下げ圧力も強まっており、政策判断への不確実性は残っています。これは初心者の方にとって「材料出尽くし後の急落リスク」でもあるので注意が必要ですね。
ロシア中銀が2％もの利下げ：インフレ沈静化で一気に緩和モードへ
次に目を引いたのが、ロシア中央銀行による2％ポイントの大幅利下げです。
【引用要約｜ロイター】
ロシア中銀は25日、主要政策金利を20％→18％へと2％引き下げ。これは2022年5月以来の大幅緩和で、インフレ率の鈍化や国内需要の低下が背景。2026年にインフレ率を4％に抑える目標を掲げている。
ロシアの金利は非常に高水準で推移してきましたが、ようやく「利下げできる環境が整った」と判断されたようです。
もちろん、ロシアルーブルの為替市場は日本人トレーダーにとってそれほど一般的ではないかもしれませんが、**“高金利通貨の変動”**という点では、トルコリラやメキシコペソなど他の通貨にも波及効果があります。
ちなみに私がFXを始めたばかりの頃、こうした高金利通貨の“金利目当て投資”で失敗した経験があるんです。
「スワップポイントがたくさんつくから」という理由だけで長期保有した結果、為替変動で損失を被りました。
今回のロシアの例も、「金利が高い＝安全」ではなく、中央銀行が金利を動かすタイミングをしっかり見極める必要があるという良い教訓になります。
欧州は慎重姿勢継続、ユーロの動きにも注目
一方で欧州に目を向けると、ECB関係者からは慎重なスタンスが続いています。
【引用要約｜ロイター】
ナーゲル独連銀総裁は「経済見通しは改善したが、次回理事会までは多くの変化が起こり得る」と発言。仏中銀総裁も「インフレは抑制されており、米国の関税が大きく影響するとは考えていない」とした。
今週のユーロは1.1741ドル付近で横ばいとなりましたが、週ベースでは約1％の上昇。
これはECBが「すぐには利下げしない」というメッセージを出している一方で、米国の金利低下観測がやや後退しているため、相対的にユーロが買われた面もあります。
「通貨の強さ」はあくまで他の国との金利差や経済状況との相対比較で動くので、単独で判断するのは危険です。
ユーロを取引する際には、米国・ユーロ圏両方の政策スタンスをチェックするのが基本になります。
債券市場と利回り低下：薄商いの中での不安定な動きに注意
【引用要約｜ロイター】
NY債券市場では薄商いの中、利回りが低下。市場はFOMCの決定や米経済指標に備える動きが目立った。
為替トレーダーとしては、債券市場の動きもしっかり見ておきたいところです。
今週は米10年債利回りがやや低下し、それがドルの強さを抑える要因にもなりました。
債券利回りが下がると、「その通貨の魅力がやや減る」ため、基本的には通貨安要因になります。
ですが、今週は利下げ観測の後退や関税リスクの後退がそれを上回り、「ドル高・利回り低下」が同時に起きるという、ややねじれた展開でした。
こうしたときに重要なのは、「1つの指標に飛びつかない」ということです。
私も最近はドル円のトレードを行う際、金利・株価・指標・地政学のバランスを意識してポジションを持つようにしています。
初心者の方はまず「なぜ今この通貨が買われているか」を一つ一つ整理する癖をつけると、徐々に複合要因が読み取れるようになりますよ。
なお、私が現在メインで使っている海外FX業者のひとつがXMです。
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まとめ：来週のFRB＆日銀会合に注目、今週は「ドル強気」に転じる週
今週は、
- 米国の利下げ観測が後退
- ドルが持ち直し
- ロシアの大幅利下げ
- 欧州の慎重姿勢
- 債券利回り低下
と、材料が多く目まぐるしい展開でしたが、全体としては「ドル高方向へバイアスが戻った週」と言えるかもしれません。
来週はFOMC（FRBの政策決定会合）と日銀会合という、非常に重要なイベントが控えています。
初心者の方は、イベント直前のポジション取りは避けつつ、発表後の反応と当局者の発言内容に注目しましょう。
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来週も引き続き、為替相場を楽しく、そして賢く見ていきましょう✨
それでは、また次回お会いしましょうね。
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