FX取引において「どの通貨ペアを選ぶか」は、勝率・利益・安定性を大きく左右する重要な要素です。
同じFXでも、通貨ペアによって値動きの特徴、ボラティリティ、スプレッド、トレンドの出やすさがまったく異なります。
そのため、通貨ペアの個性を理解していないと、無駄な損失が増えたり、自分のトレードスタイルに合わない相場で戦ってしまうケースが多いのです。
本記事では、FX初心者から中級者まで必ず知っておくべき
「主要通貨ペアの特徴と選び方」
を徹底解説します。
ドル円(USD/JPY)・ポンド(GBP/JPY、GBP/USD)・ユーロ(EUR/JPY、EUR/USD)・オセアニア通貨(AUD、NZD)など、FXでよく取引される通貨ペアをすべて網羅し、それぞれの特徴をプロ目線でわかりやすく説明します。
- 1. 通貨ペア選びが重要である理由
- 2. 初心者におすすめの通貨ペアは?
- 3. 通貨ペアの分類と特徴
- 3-1. ドル円(USD/JPY)
- 3-2. ユーロ円(EUR/JPY)
- 3-3. ポンド円(GBP/JPY)
- 3-4. ユーロドル(EUR/USD)
- 3-5. ポンドドル(GBP/USD)
- 3-6. 豪ドル米ドル(AUD/USD)
- 3-7. 豪ドル円(AUD/JPY)
- 3-8. NZドル円(NZD/JPY)
- 3-9. トルコリラ(TRY/JPY)
- 3-10. 南アフリカランド(ZAR/JPY)
- 3-11. メキシコペソ(MXN/JPY)
- 4-1. スキャルピング
- 4-2. デイトレード
- 4-3. スイングトレード
- 4-4. スワップ投資
1. 通貨ペア選びが重要である理由
通貨ペアはすべて同じように見えますが、性格は大きく異なります。
■ 通貨ペアによって違うポイント
- 値動きの大きさ(ボラティリティ)
- スプレッド(取引コスト)
- トレンドの出やすさ
- 逆張りが通用するか
- 経済指標の影響度
- 約定のしやすさ
- スワップポイントの高さ
例えば、
- ドル円は「安定型」
- ポンド円は「暴れん坊」
- ユーロドルは「世界で最も取引される通貨」
というように、全く違う性質を持っています。
つまり、
通貨ペアを選ぶ=戦うフィールドを選ぶ
ということです。
自分の得意なフィールドを選ぶだけで、勝率は自然と上がります。
2. 初心者におすすめの通貨ペアは?
結論から言うと、初心者は以下の3つから始めるのが最も安全です。
●① ドル円(USD/JPY)
最も安定しており、初心者向け。
●② ユーロドル(EUR/USD)
世界で最も取引量が多いため、スプレッドが極めて狭い。
●③ ユーロ円(EUR/JPY)
ドル円よりも動きやすいが比較的安定。
理由は以下の通りです。
- 値動きが予測しやすい
- スプレッドが狭い
- 急変動が少ない
- 経済指標の影響が読みやすい
- テクニカル分析が効きやすい
対して、ポンド系(GBP/JPY、GBP/USD)は初心者に不向きです。
理由は、ボラティリティが大きすぎてロスカットされやすいからです。
3. 通貨ペアの分類と特徴
ここからは、FXで特に人気の通貨をグループごとに分けて解説します。
▼【A】円絡みの通貨ペア(JPY)
円は世界でもっとも安全資産とされ、特徴が非常にはっきりしています。
そのため、円絡みの通貨ペアは「初心者でも特徴を理解しやすい」傾向があります。
3-1. ドル円(USD/JPY)
初心者〜上級者まで全員におすすめの通貨。
●特徴
- 1日の値動きは平均70〜120pips
- トレンドは出にくいが安定している
- 世界的に取引量が多いためスプレッドが狭い
- テクニカルが効きやすい
- 日本人トレーダーにとって身近なニュースで動く
●向いているトレードスタイル
- スイング
- デイトレ
- 順張り
- 移動平均線ベースのトレンドフォロー
ドル円は急変動が比較的少なく、初心者でも安心して練習できます。
3-2. ユーロ円(EUR/JPY)
ドル円より動きが大きく、ユーロ独自の癖が加わるため、中級者向け。
●特徴
- 平均100〜180pips動きやすい
- トレンド相場が出やすい
- ドル円が動かないときでも動きがある
- 指標で一瞬荒れるがその後は素直に動く
ユーロ円は「ドル円の延長で学べる通貨」と言えるため、初心者の次のステップにも最適です。
3-3. ポンド円(GBP/JPY)
FXの中で最も危険で最も魅力的な通貨ペア。
通称:“殺人通貨” とも呼ばれるほど値動きが激しい。
●特徴
- 1日で200〜300pips動くことも珍しくない
- フェイントやだましが多い
- テクニカルが効かない場面も多い
- チャートパターンが崩れやすい
- 上昇も下落も勢いが強烈
- 大口投資家が価格を揺さぶりやすい
しかし、その分トレンドが出たときの利益は大きい。
●向いている人
- 中級者以上
- ボラティリティを取って利益を伸ばしたい人
- 順張りが得意な人
初心者がポンド円を触るとロスカットが連発するため、慣れるまでは避けることを強く推奨します。
▼【B】ドルストレート(USD関連)
世界の基軸通貨である米ドルは、取引量が圧倒的に多く、動きに安定感があります。
3-4. ユーロドル(EUR/USD)
世界で最も取引されているFXの王道通貨ペア。
●特徴
- スプレッドが非常に狭い(海外FXなら0.1〜0.3pips)
- テクニカルが効きやすい
- トレンドが出やすい
- だましが少ない
- 流動性が高いため指標の滑りが少ない
値動きはマイルドだが、方向性がはっきりすることが多い。
●向いているスタイル
- スキャル
- デイトレ
- 順張り
- 中〜長期のトレンドフォロー
特にスキャルピングでは世界中のプロがユーロドルを使います。
3-5. ポンドドル(GBP/USD)
ポンド円ほどではないが、十分にボラティリティが高い。
●特徴
- 方向性がはっきりしやすい
- トレンドの継続性が強め
- キャンドルの上下運動が激しい
- 長髭が多いためロスカットしやすい
“ポンドの癖” が色濃く出るため、初心者にとっては難しい。
3-6. 豪ドル米ドル(AUD/USD)
オーストラリアは資源国であり、資源価格に強く影響されます。
●特徴
- 比較的穏やかな動き
- トレンドも出るが崩れやすい
- スワップが比較的良い
- コモディティ価格に連動しやすい(金・鉄鉱石など)
初心者でも扱いやすいですが、長期ではイレギュラーな動きが発生しやすい。
▼【C】オセアニア通貨
変動要因が分かりやすいため、理解すると強い味方になる。
3-7. 豪ドル円(AUD/JPY)
日本人に人気の高金利通貨ペア。
●特徴
- 昔は高金利だったが現在は中程度
- スワップが比較的不安定
- トレンドが短期で崩れやすい
- 資源価格に連動
安定性はあるが、方向感の無いレンジが続くことも多い。
3-8. NZドル円(NZD/JPY)
豪ドルよりもさらに穏やか。
●特徴
- 値動きが小さい
- トレンドは弱め
- スプレッドが少し広い
- スワップは並レベル
初心者向けだが、利益が伸びにくいという弱点がある。
▼【D】その他の通貨(マイナー)
マイナー通貨は「ボラティリティの塊」ですが、リスクも大きい。
3-9. トルコリラ(TRY/JPY)
高金利で人気があったが、暴落が続き長期保有は非常に危険。
●特徴
- 一方向の急落が続く
- スワップは高いがリスクも高い
- 政治リスクが非常に大きい
初心者は絶対に触らない方が良い。
3-10. 南アフリカランド(ZAR/JPY)
こちらも高金利で知られる通貨。
●特徴
- 値動きが緩やか
- 長期的には下落傾向
- 経済指標の影響が大きい
スワップ狙いには向くが、為替差損が大きいため注意が必要。
3-11. メキシコペソ(MXN/JPY)
近年人気の新興国通貨。
●特徴
- 政治・治安リスクあり
- スワップは高い
- 値動きは比較的安定
- 日本時間でも動きやすい
少額でのスワップ投資に向いています。
▼4. 通貨ペアの選び方:重要ポイント
通貨ペア選びは、取引スタイルによって大きく変わります。
4-1. スキャルピング
最適な通貨ペア:ユーロドル、ドル円
理由:
- スプレッドが狭い
- 約定力が高い
- 長いヒゲが少ない
逆にポンド系は向きません。
4-2. デイトレード
ドル円・ユーロ円・ユーロドル・豪ドルが最適
理由:
- ある程度動いてくれる
- トレンドの始まりを掴みやすい
- スプレッドが広すぎない
デイトレは通貨選びの幅が広いです。
4-3. スイングトレード
ポンド円・ユーロドルがおすすめ
理由:
- 大きなトレンドを取りやすい
- 最終的に利益幅が大きくなる
- 日足のテクニカルが機能しやすい
ポンド円は危険なのでロット調整が必須。
4-4. スワップ投資
メキシコペソ円、南アフリカランド円
ただし為替差損リスクが大きいので、
- 少額運用
- 長期保有前提
が前提条件になります。
▼5. 通貨ペアの“癖”を理解すると勝率が上がる
FXは「値動きの理解」がすべてです。
値動きには癖があり、通貨ペアごとに傾向があります。
例:
- ポンド円:フェイントが多い
- ユーロドル:素直にトレンドが出る
- ドル円:レンジが多い
- 豪ドル:資源価格ニュースで動く
通貨ペアの癖を理解すると、
- だましを避けられる
- 逆張りで死なない
- トレンドの初動に乗れる
- 無駄な損切りが減る
という大きなメリットがあります。
▼6. 結論:初心者はドル円から、慣れたらユーロ・ポンドへ
通貨ペアを選ぶだけで勝率は大きく変わります。
✔ 最初に選ぶべき通貨
- ドル円
- ユーロドル
- ユーロ円
✔ 慣れてから選ぶべき通貨
- ポンド円
- ポンドドル
✔ スワップ派
- メキシコペソ円
- 南アフリカランド円
✔ ボラティリティ派(中級〜上級)
- ポンド円(GBP/JPY)
- ポンドドル(GBP/USD)
自分に合った通貨ペアを選べば、FXはもっと簡単になります。
まずは“安定した通貨”で練習し、徐々にボラティリティの高い通貨へとステップアップしていきましょう。

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